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noroicn.gifノロウイルス
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 冬は、カキのおいしい季節です。でも、気をつけなければ食中毒になることもあります。
 以前は、小型球形ウイルス(SRSV)と呼ばれていましたが、平成15年にノロウイルスと呼ばれるようになったウイルスによる中毒です。このウイルスによる中毒は、11月から3月ぐらいにかけてみられ、カキやハマグリなどの二枚貝が関与しているケースが多いようです。カキは1日に24L~70Lの海水を取り込みますが、その時、海水中のノロウイルスも一緒に取り込み、中腸腺にためられます。これをそのままヒトが食べると小腸でウイルスが増殖し、中毒を起こします。また、その他の感染の原因としては、既に感染して吐き気や下痢のある人の便、嘔吐物から感染したり、ノロウイルスで汚染された水や調理器具で感染することもあります。食べてから発症するまでの時間は約24~48時間ぐらいで、吐き気、おう吐、下痢、軽度の発熱、腹痛があり、通常は、2~3日間で回復しますが、高齢者や幼児、病弱な人は重症することがあります。また、感染しても全員に症状が現れるわけではなく、発症しても風邪の様な症状で終わる人もいます。しかし、症状はなくても、2~3週間くらいは、便にウイルスが排泄されるので注意が必要です。

対 策

<汚染食品からの感染防止>
・ ノロウイルスは、85℃以上(中心温度)、1分以上加熱すれば、感染性がなくなります。
フライは中まで熱が通っていないことがありますので注意してください。また、酢では効果がありません。
・ カキ等や魚類を触ったときは、まめに手を洗いましょう。 
・ 貝類や魚類の汁、貝類が入っていた海水、氷が他の食品につかないように注意しましょう。
・ 石鹸や消毒剤による手洗い。石鹸自体には、ウイルスを失活させる効果はありませんが手の脂肪などの汚れを落とすことでウイルスが手指から剥がれやすくなります


<感染した人からの2次感染防止>
・ 調理器具などは、熱湯(対象物が85℃1分以上)による消毒やハイターなどの次亜塩素酸ナトリウム液(塩素濃度200ppm)で消毒します。
・ 嘔吐物や糞便は乾燥すると空中に漂い、感染の原因となりますので、乾燥させないようにし、床に付着した場合などは、使い捨てのマスクと手袋をし、ペーパータオルなどで静かに拭き取るとともに次亜塩素酸ナトリウム液(塩素濃度約200ppm)で浸すように拭き取ります。
拭き取りに使用したペーパータオルは、次亜塩素酸ナトリウム液(塩素濃度約1000ppm)に5~10分浸けたあとに処分します。

 

<参考文献>

・丸石製薬 ノロウイルス-概要と消毒・感染対策-
・厚生労働省ノロウイルス食中毒の予防法に関するQ&A


http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html