この「印籠」が後年、携帯用に小型化されると、印鑑より、薬を入れ
るものとして特に、「旅行時の携帯用の薬入れ」として重宝がられた。
江戸中期になると、装飾品として武士が盛んに腰に下げた。
また、 遊女も同様腰間に下げ、装飾のひとつとした。
「印籠」には、筒型、扁平型など種々な形がある。また、蒔絵など
漆技をつくした見事なものがあり、美術工芸品としても貴重なもの
が残されている。 外国人も美術品として興味を持ち、主に京都で
作 らせ持ち帰ったといわれる。
飛騨高山ほかに印籠美術館があるので、立ち寄られては如何。
じつに素晴らしいものが多数あるのには驚かされる。
「薬籠 (やくろう)」
一方、「薬籠」は最初から薬を入れる物として作られたもので、
時代劇でお馴染みの物。かって、医師が使った薬箱のこと。
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