ヒガンバナ



 
秋になると、あちこちでみかけるヒガンバナ。ああ彼岸なんだなあと感じる人も多いのではないでしょうか。
古くは鱗茎を利尿剤に使ったり、唐ごまの種とすりつぶして両足の土踏まずに紙にのべて腎臓病のむくみなどに使ったり、膝に貼って水がたまったのを治したりといろいろ使われてきたようです。
でも、絶対に食べてはいけません。ヒガンバナ科の植物(ヒガンバナ、
スイセン、アマリリスなど)には、アルカロイドという成分を含んでいて、中毒になることが知られています。原因となるのは、アルカロイドの中でも、主にリコリン、ガランタミンで、全草に含まれますが、特に鱗茎には多く含まれています。ときどき、他の植物と間違えて食べて、嘔吐や下痢などを起こすことがありますから十分ご注意ください。
                    <参考文献>

・高橋貞夫 著 長崎の薬草(長崎県生物学会)
・中毒情報センター編集 症例で学ぶ中毒事故とその対策(じほう)